ダイちゃん
ひゃー、今週のアステンジャーもかっこよかったねー!

キョウコちゃん
アステンジャー!! スーパークラシトレーションスマーッシュ!!!

アステンジャーごっこする人ー!

はいはいはーい!
わたし、アステンジャーピンクー!


ぼくはアステンジャーレッドだい!
じゃあ怪人はパパね!

ダイちゃんパパ

またずいぶん突然振ってくるね。
えーと、怪人ってどんな風にしゃべるんだい?


イーッヒッヒッヒー! って下品に笑って、
「今日こそ墓場に送ってやるぞ、アステンジャー」って不気味な声でしゃべるんだよ。


下品で不気味かぁ。
じゃあもし怪人が、ヒーローみたいに爽やかな声で笑ったりしゃべったりしたらどうかな。
セリフも「観念しなさい、あなたたち」って風に丁寧だったら?


ええー、それじゃあ怪人らしくないんだい。

しかも映像がなくて、声だけだったら?


そんなのヒーローと区別がつかなくなっちゃうよ!
どっちが悪者なの?

さらに怪人が「私がアステンジャーレッドだ!」って言い出したら!?

うわーん! もう何が何だかわからないんだい!


役所や会社を名乗る詐欺は、こんな風に、声やしゃべり方で相手を信用させているんだよ。
怪人は不気味、ヒーローは勇ましくて爽やか、というイメージがあるように、
役所の人や会社の営業の人は丁寧な言葉づかいで話す、というイメージを利用しているんだ。


声や話し方が怪しかったら話も信じられないもんね。
だけどそんなの当たり前じゃないの?

話し方が丁寧だったら、少なくとも「怪しい人だ」とは思わないだろ?
それも「当たり前」なんだけど、人は当たり前なことをそもそも疑ったりしない。
そこを突くのが犯人のねらいなんだよ。

むむー、なんて恐ろしいやつ!
よぉーし、詐欺の犯人もアステンジャーが倒してやる! 覚悟しろ!
とおー!!

うわっと!
ちょっと待ってよダイちゃん! パパは怪人だったんじゃないの?

怪人サギラー! 許さないぞ!!


怪人と詐欺犯人を一緒にするとはこしゃくな!
とにかく、言葉づかいが丁寧でも、話におかしなところがあったら電話を切るんだぞ、イーッヒッヒッヒ~!

ダイちゃんママ
怪人の真似をしながらまともなことを言われても、確かに説得力ないわねぇ……。






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