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旬のおいしさ 食の知恵

旬のおいしさ 食の知恵

2018年6月号

1980年代のニューフェイス!

ズッキーニ




日本では1980年ごろに“新野菜”として注目を集めた、ズッキーニ。
余分なナトリウムを排出してくれるカリウムが豊富で、
目前に迫る夏にぴったりの野菜です。
手軽に楽しめるレシピとともに、この野菜にまつわるあれこれをご紹介します。

日本ではまだまだ「新顔」でも、欧米ではおなじみの存在

日本では1980年ごろから“新野菜”として広まり、まだまだ「新顔」のズッキーニ。バブル景気の華やかなりし時代、「イタメシ屋ではじめてズッキーニを口にした」という思い出を持つ人もいるのでは?

しかし、アメリカ大陸やヨーロッパでは、古くから親しまれている定番野菜の一つ。原産地は北アメリカ南部とされ、その後ヨーロッパに渡って栽培が始まり、特に南フランスやイタリアで普及していきました。

ちなみに「ズッキーニ(zucchini)」は、イタリアとアメリカ英語での呼び名。イギリスではフランス語の影響を受け「コージェット(courgette)」と呼ばれます。

畑に生えるズッキーニ。この姿を見ると、キュウリではなくかぼちゃの仲間であることがイメージできます。

色も形も多種多様! ビタミン豊富な緑黄色野菜

日本でよく見かけるズッキーニは、緑色で細長く、キュウリと間違えそうな姿形です。でも、実際はウリ科で、かぼちゃの仲間。細長い形の黄色や薄黄緑のものもあれば、丸形で緑や黄色、薄黄緑のものなど、その種類は多種多様です。「花ズッキーニ」と呼ばれる、開花直前の花を食べる品種もあります。

一般のかぼちゃほど栄養価は高くないものの、淡色野菜のなかでは栄養価は全体的に高く、特にビタミンA、ビタミンCが豊富です。ウリ科だけに、余分なナトリウムを排出してくれるカリウムもたっぷり。カリウムは血圧を下げるので、高血圧予防にも役立ちます。

丸形のズッキーニは、中をくり抜いて具を詰めたグラタンもおいしい。

生食から揚げ物まで、食べ方いろいろ

乾燥が大敵のズッキーニは、購入後は保存袋に入れて、野菜室で3〜4日を目安に使い切るのがおすすめ。1週間以上保存すると、苦みが出るので注意しましょう。冷凍するなら、油で炒めたあと、冷ましてから保存袋に入れて、冷凍室へ。およそ1カ月程度の保存が可能です。

なお、新鮮なのに苦みが強いズッキーニには、「ククルビタシン」と呼ばれる食中毒成分が含まれている可能性があります。苦みや舌のしびれを感じたら、すぐに食べるのをやめましょう。

薄くスライスしてバターやオリーブ油でさっとソテーしたり、トマトと煮込んだり、アクの少ない黄色いズッキーニを生でピクルスにしたり。さまざまな食べ方が楽しめるズッキーニですが、今回はちょっと珍しい、アジア風の食べ方を意識した「ナムル」のレシピをご紹介。カロテンなどのビタミンは油との相性がいいので、ごま油と合わせました。火を使わずにできる、箸休めにぴったりな一品。常備菜としても活躍してくれそうです。

カットして冷蔵しておけば、あらゆるメニューにパパッと加えられます。

参考図書
日本の野菜文化史事典(青葉高 著、八坂書房)
新・大きな目小さな目 2015年春号(独立行政法人農林水産消費安全技術センター〈FAMIC〉)





おすすめレシピ

ズッキーニのナムル


材料(2人分)

ズッキーニ 1本

長ねぎ 3cm

塩 適量

しょうゆ 少々

ごま油 大さじ1

白ごま 小さじ1


作り方

 ズッキーニは3mmの薄切りにする。長ねぎはみじん切りにする。


 耐熱ボウルに1を入れ、塩をしてラップをかけたら電子レンジで2~3分、しんなりするまで加熱する。


 2が熱いうちに塩、しょうゆ、ごま油、白ごまを加え和えたら完成。

アドバイザー

清水加奈子(しみずかなこ)さん

女子栄養大学卒業。管理栄養士・国際中医薬膳師・国際中医師・調理師の資格を持つフードコーディネーター。料理・スタイリングに加え、ダイエットレシピ・アイディアレシピの提案、栄養専門調理実習講師、中医学に基づいた薬膳レシピの提案および講師など幅広く活躍する。

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