大規模修繕工事の工事費が「いつ」「どの程度かかるか」を把握し、その工事費を調達するための資金計画を立てる作業が長期修繕計画です。
マンションの長期修繕計画表は、共用部分を建築・設備・外構に分け、使用されている建築資材や設備機器の標準的な耐用年数をもとに、竣工後30年にわたっての修繕時期の目安や工事金額の概算を表示しています。

大規模修繕工事に限らず修繕工事が必要なのは、竣工したその日から建物や設備の劣化、傷みが始まっていると考えられるからです。
傷みがひどくなる前に計画的な手入れをすることが、建物や設備を長持ちさせるコツです。マンションの場合、各住戸の専有部分を保護する外壁、床スラブ、柱、梁などの構造部分や、建物全体の設備、配管・配線などは、すべて共用部分ですから区分所有者全員の共有財産です。この共用部分は区分所有者全員の責任で維持管理し、修繕工事も一緒に行う必要があります。

将来補修が必要となる箇所や部位ごとに、標準的なマンションについて修繕時期のおおよその目安を示したものです。
※○の中の数字は、竣工からの回数を示しています。