くらしの知恵袋
2012年 秋号
飲料水に非常食、懐中電灯に携帯ラジオ、避難用マップに保険証のコピーをリュックサックにひとまとめ。みなさんのご家庭も、防災グッズに関しては準備万端なことでしょう。
けれど、家族構成という視点からちょっと再考してみると、基本的な防災グッズだけでは対処できない被災時の不便が見えてきます。
ここにご紹介する代表的なケースを参考に、みなさんのご家庭でもぜひ再度のチェックを。
不足があれば、いますぐ備えておきましょう。
家族の安全を確保する備えとして欠かせない、家具の固定。市販の家具転倒防止グッズを活用して対策をされているご家庭も多いのではないでしょうか。
けれど意外と多いのが、転倒防止グッズを設置する場所がズレていたり、設置する家具の特徴と転倒防止グッズの機能が合致していないため、固定が不十分になってしまっているケース。いま、一度、正しく設置できているか、取扱い説明書などを確認しながらの再点検をおすすめします。
ただ、家具の固定に関しては、専門家の手に委ねるのが、より確実で安心。専門業者による地震対策サービスの利用も検討してください。
家具の固定とともに、忘れてはならないものが、家具の適切配置。家族がケガなく避難できる導線をイメージして、家具が万一倒れても安全が確保できるスペースを見極めましょう。お住まいの構造上、転倒防止グッズが設置できないというご家庭にも最適です。
玉木 貴さん 市民防災ラボ代表 www.bousailabo.jp/
自らの被災経験をもとに、一般市民の視点に立ちつつ、災害の現場に即した市民防災の提案を行っている。テレビなどメディアへの出演も多数。著書に『地震 わが家のお助けノート』(青春出版社)など。
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