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情報誌「くらしと」取材レポート

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情報誌「くらしと」に掲載されている「トリクムクミアイ~トナリの管理組合の選択と決断~」の記事をご紹介!

2010年4月号

震度6を想定した防災プロジェクト
−高層マンションの地震対策−


【1】59戸の居住者が参加した防災訓練では、DVDを鑑賞後、防災マニュアルの読み合わせが行われた


【2】参加者には、管理会社が作成した『防災の栞』を配布。写真入りで防災設備が説明されており、分かりやすいと好評だった。電話回線や携帯電話が不通になった場合の連絡手段となるトランシーバーの説明では、栞を見ながら実機で使用方法を確認


【3】エントランスで行われる子ども祭りでは、つきたての餅、綿菓子、ポップコーン、ジュースを無料で配布。餅つきの準備は前日から始められ、餅米40kg分がふるまわれた。子どもが餅つきに挑戦すると、見物する居住者からは「よいしょ」の掛け声が

東京マスタープレイス(東京都大田区)

2005年7月、千葉県北西部でマグニチュード6・0の地震が発生した。東京でも震度5を記録したこの地震は、交通機関に大きな影響を及ぼし、多くのエレベーターの停止・閉じ込め事故も引き起こした。

地震に備える防災プロジェクト

2010年1月、東京都大田区に位置する24階建ての高層マンション・東京マスタープレイスで、震災を想定した防災訓練が行われた。はじめに、高層住宅での地震を題材とした防災DVDを鑑賞。当該マンションが震度6の地震で陥る状態を提示したうえで、防災マニュアルの説明、災害時の連絡手段となるトランシーバーの使い方と続く。その後は防災設備を体験する実地訓練に入り、各設備の役割を実際に使用しながら覚えていく実践的な内容となる。
この訓練は防災プロジェクトの一環として開催され、今回が2回目となる。
そもそもの発端は、前述の2005年に起きた地震だ。東京マスタープレイスではこの地震で8時間エレベーターが停止。閉じ込め事故こそ発生しなかったが、居住者は大きな不便を強いられる結果となった。「わたしは高層階に住んでいますが、階段で3往復もしたんですよ」(現理事長・佐伯梅子さん)。
地震の影響を身をもって体感したことで、理事会は高齢者や妊産婦を考慮した災害対策の必要性を感じ、議題に挙げた。そしてアンケートを実施し、居住者の意見を確認することに。その回答から多くの人が災害への不安を抱いていることが判明し、この防災プロジェクトの発足に至ったのである。

インフラが機能しなくなった場合を想定

最初に着手したのは必要な設備を整えること。「インフラが破壊された場合に直面する状況を把握し、対応策を立てておくことが大切です」。理事会および防災プロジェクトは消防団や自衛隊の講習会に参加したり、災害に関する文献や他団体の防災マニュアル、管理会社からの情報などを参考にし、1年ほどかけて購入する設備を検討した。
次に防災用品の設置場所の変更。マンション地下の格納庫にまとめて収めることをやめ、階ごとに設置場所を設け、乾パン、水、救急用品などを分配。さらに各階3、4名ずつに1年任期で災害時フロアー担当者を務めてもらい、階ごとに防災意識を高めてもらうことを狙った。
「設備が揃っているからこそ、誰もが必要な物をすぐに使えるよう訓練しておくことが重要です」。
その言葉どおり、設備が整った昨年から防災訓練が開始された。訓練にはその年の災害時フロアー担当者が参加する。約80戸の担当者のうち、昨年は60戸以上、今年は59戸の居住者が出席した。防災意識の高さはもちろんのこと、マンション・コミュニティの一員としての責任感もうかがえる高い参加率である。

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