情報誌「くらしと」に掲載されている「We Love マンション ~Good コミュニティの育て方~」の記事をご紹介!
オヤジたちが楽しみだすと、マンションみんなが楽しくなる。
イベントを企画・実施する際は、自分が、大人が、楽しめるかを第一に!
ライオンズマンション(以下、LM)大宮指扇第2が、どうやって家族のようなコミュニティーを築いたか?・・・・そのヒミツは、多くの居住者が積極的に参加するイベントの数々にあります。特に夏祭りは、地域住民まで巻き込んでの大盛り上がりで、夏休みの思い出として花を添えています。"エンジン"になっているのは、子どものような笑顔をみせる夏祭り実行委員の"オヤジたち"。居住者としての義務ではなく、「やりたい!」と有志で集まった仲間たちです。皆さん、なぜ積極的に参加するのか?その答えは、夏祭りのコンセプトにありました。
「大人が楽しめる、夏祭りにしよう!」
もともとは、マンション新築時代の住民交流を目的とした義務的なイベントでしたが、ある時、"楽しむ"という動機で行ったほうが、参加者も自分たちもワクワクできると"オヤジたち"は気づいたのです。
「3回目の夏祭りの準備中でした。その頃にはお酒を飲む機会もできて、『夏祭りをやるならお仕着せでなく、自分たち大人が楽しもうよ』と盛り上がった。"楽しむ"となったら積極的に意見が出てくる。それで最初にやったのが、盆踊りをディスコ大会に変えること。僕らはディスコ第一世代なので(笑)」と、教えてくれたのは、実行委員の剣さん。
大人が楽しむというコンセプトを得た夏祭りは、そこから年々進化していきました。最初はカキ氷やポップコーンだけだった出店は、本格的な屋台へ。さらに、自分たちの手で立派なステージを建て、地域の芸能保存会やアマチュアバンドによるコンサートを開催するなど、どんどん大規模に。極めつきは、マンションのオリジナルソングです。
思いきっり楽しむから、本気になれる。
良いモノができる。オリジナルソングが、その証。
「自治会20周年(2011年度)記念の夏祭りだから何かやろうよ!」と数年前に、経験者、未経験者も関係なくギターをやりたいという仲間が集まって結成された、マンション内バンド「Oh!Yah~G・STARS(オー!ヤ~Gスターズ、以下、G・STARS)が中心となって誕生したのがオリジナルソング『笑顔あふれる大きな我が家』です。歌詞を居住者に公募したところ、マンションへの愛情あふれるフレーズが集まりました。」
「子育てとか、自分の家に帰ってくるのが楽しいとか、暮らしのシーンがちりばめられていて、マンションだけど大きな一軒家のように感じられる。これには、みんなの応募作から少しずつ歌詞が採用されているんです」と、自分の歌詞の一部も使われているという実行委員の小林さんも胸を張ります。
さらにすごいのは、自作のレーベルを作り全戸配布もしているところ。
以前、音楽関係の仕事をされていたバンドマスターの岩瀬さんは「せっかく遊ぶんだから、本気で遊ぼう。ここに住む"オヤジたち"は、そういう気質の人が多いのでしょう」と話します。
「夏祭りはもともと自治会の文化部が仕切っていたんだけど、僕たちはいい意味でお節介を(笑)」。『もっとこうやったら楽しいよね』と提案し、実現させてしまう"エンジン"をもっているんです」と剣さんも語ります。この"エンジン"こそ、マンションという大きな家にいっしょに住む仲間と、思いっきり楽しい記憶を共有したいという"本気"の心。"本気"だからこそ多くの居住者に伝播し、誰もが「自分も!」と参加の輪が広がっていったのです。
「みんなが主役の夏祭りにしたいんです。かかわってくれた人が楽しめるから、来年もやりたいねと、参加してくれる人が増えていくんですよ」。
剣さんたちの"楽しむ"という前向きな気持ちは、夏以外のシーズンも発揮され、今ではLM指扇第2の一年はイベントであふれています。

剣さん(左上の写真:左)、小林さん(左上の写真:右)岩瀬さん(左中央の写真)、杵渕さん(左下の写真右から2番目)ら夏祭り実行委員の中心メンバーに集まっていただいた。インタビュー後、バンドの練習があるとのこと。