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情報誌「くらしと」取材レポート

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情報誌「くらしと」に掲載されている「トリクムクミアイ~トナリの管理組合の選択と決断~」の記事をご紹介!

2010年10月号

「明るさのコスト」を検証してみよう
− 大胆な「照明改革」がもたらしたこと −


【2】自転車置き場も同様。センサー付の蛍光灯にしたことで無人時におけるコストを大幅に削減した。


【3】玄関前にもLEDを用いることでコスト削減を目論んだが、予算やその他の都合から今回の改修では見送りとなった。今後の課題である。

ライオンズガーデン日吉(神奈川県横浜市)

照度は確保しつつ、効率の良い照明に変更

たしかに共用部分の照明の効率化は、居住者にとって必ずしも喫緊の課題というわけではない。その工事だけを実施するのは効率的ではないと考えた角倉さんは、近くに迫っていた大規模修繕に合わせて実施することにしたが、問題はそれだけにとどまらない。まず声があがったのは、防犯上のリスクは増えないのか、ということだ。これに対して、角倉さんは、国土交通省が発表する『防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針』という文書を引いて、当時の問題点を説いていった。
「この文書によれば、駐輪場、駐車場の照度は最低3ルクスあればいいとされているんです。これはなんとか顔が見えるくらいの明るさです。ところが、当時の駐輪場は2列になった80Wの蛍光灯が3箇所もついていて、デスクワークどころか時計の分解・組み立てさえできそうな明るさだったんです(笑)。そうやって国交省の指針を基準にして共用廊下や玄関などの明るさを決めていったわけですが、このようにはっきりした根拠があったおかげで、最終的にはみなさん納得してくださいました」
とはいうものの、組合の合意形成には時間と労力がかかったことも角倉さんは明かす。
「集会を開いたり、チラシを配ったりするだけじゃダメなんですね。私の場合、同じ住民の方と普段からできるだけ顔をあわせるようにして、立ち話をしながら、『この照明どうです? 明るすぎないですか?』、『LEDにしたらこれだけコストが下がるみたいですよ』なんていうやりとりを地道にやったんです」
改修前に比べたら人の往来のないときのマンション全体の明るさは低下しているが、それでも国交省の設計指針の照度を大きく上回っており、改修後も防犯を含め大きな問題は起こっていない。むしろ、センサー付の照明を廊下に付けたことで住人にも新しい楽しみができたという。

「廊下を歩いていくとセンサー付の照明が次々と明るくなっていくのが、まるで『おかえり』『おかえり』って言われてるみたいだ、ってある奥さんに言われましたよ」
角倉さんの手がけた「改革」は、上々のようである。

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