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情報誌「くらしと」取材レポート

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情報誌「くらしと」に掲載されている「トリクムクミアイ~トナリの管理組合の選択と決断~」の記事をご紹介!

2011年4月号

大規模修繕工事は5年がかりで
−シロウトばかりの管理組合が取り組んだ、試行錯誤だらけの大事業−


【4】理事会のメンバーはみな防災隊の一員。防災・防犯対策に得に力を入れている。写真は防災の必需品。


【5】屋上の「ライオンズマンション」のロゴには、夜間になるとスポットライトがあたる。今回の修繕で新たに行ったこの改変が、住人たちのマンションへの愛着を物語っている。

ライオンズガーデンヒルズ戸塚/神奈川県横浜市

工事を効率よく進める工夫を重ねて

綱嶋さんは、自身の経験を受けて、本来だったら、持続的な議論が可能な「修繕委員会」のようなものをつくるのがいいのではないかと進言するが、とはいえ、その「委員会」がちゃんとした権限を保証されているのが前提だとも言う。なにせ1億円以上の予算を管理する役割だ。誰が最終判断をするのか、をキチンと決めることが何よりも大事なのだ。
実際、施工業者が入っていざマンションを検証してみると、取り替えなければいけない外壁のタイルの数などが、見積もりで想定していたよりも多いといったような不測の事態が起こることもある。しかし、その都度、臨時総会を開いて追加工事の承認を得るようなことをしていては工期に影響する。工期が延びれば、その分のコストもかさむ。そこで、理事会が組合に提案したのはこういうことだ。「臨時総会を開いて、そうした追加工事などが発生した場合の判断や交渉は、すべて理事会に一任する、という決議を採ったんですね。これは大きかったです。施工業者さんのほうから提案された細かい追加工事や仕様変更など、理事会だけの決議で決めることができましたから、結果、やりとりがとてもスムーズかつスピーディーになりました。権限を理事会に一任するというこのやり方はお勧めしますね」
また、今回の工事では、外壁の工事にあたって、全面をシートやネットで覆ってしまう従来のやり方ではなく、可動式の足場を使ってワンフロアずつ修理を行っていく「ワークプラットホーム」という形式が採用された。このほうが、住人の普段の生活におけるストレスを軽減できるし、従来割高だと言われてきたけれども、さまざまな条件を考慮したところ従来工法とさして変わらぬコストで実現ができた。

この経験を、次の工事に生かすために

施工会社が提案した新しいチャレンジに対して、臆することなく受け入れることができたこともまた、施工を管理した大京アステージの担当者と理事会の緊密かつ迅速なコミュニケーションの賜物であり、それを可能にしたのもやはり、権限を理事会に一任するというアイデアがあってのことだ。
このほか「ワークプラットホーム」の足場の設置によって1階の一部の区画が封鎖されてしまうため、利用者の車の置き場所を近隣に確保し、工期をにらみつつ住民のスケジュールとの細かい調整を行うといった、やや手間のかかる作業もあったが、理事会の熱意と創意で、なんら問題が発生することなくやり遂げた。今、すべての工事を終え、すっかりきれいになったマンションを見て、理事長は満足気に語る。
「シロウトの皆がここまでよくやったなとは思います。今にして思えば改善できる点はありますが、今回の大規模修繕の記録はすべてファイリングして、集会所の本棚に収めましたので、理事が毎年変わっても、10年後に大規模修繕を担当することになる人は、これを見れば、その全容がわかると思います」
やりっぱなしではない。そうやってノウハウが蓄積され、経験が継承され持続していくことも、よりスムーズな管理運営における、忘れてはいけない重要なポイントだ。

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