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情報誌「くらしと」取材レポート

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情報誌「くらしと」に掲載されている「トリクムクミアイ~トナリの管理組合の選択と決断~」の記事をご紹介!

2011年10月号

時代の流れに即した
新しいコスト・マネジメントを
−先々を見越して決断した、コスト削減への新たな取り組み−


【1】「携帯基地局」として利用するためには、アンテナのほかに駐車場の奥にあるような基地局の設置が必要となる。これを置くスペースの確保は難題だった。当初は屋上に設置するプランだったが、耐性などの問題等を考慮した末、現在の場所に決定。この駐車スペースから壁伝いにケーブルを這わせて、屋上にあるアンテナに繋いでいる。工事は予想以上に規模が大きいものだった、と理事の方々は回想する。


【2】今年行われた大規模修繕工事では、専門業者を呼ばないと交換ができない高所にある共用部の電球のみLEDランプに変えた。無理せず賢くコスト削減を図った。


【3】電力を一括契約にしたことで共用部分の電力コストを約25%ほど削減することができたそうだ。

モリスガーデンヒルズ井土ヶ谷/横浜市南区

京浜急行線・井土ヶ谷駅からほど近い高台の上に建つ「モリスガーデンヒルズ井土ヶ谷」。丘の斜面を巧みに利用して建てられた低層6階建のマンションで、戸数は62戸。築 14年で、昨年から今年にかけて大規模修繕を敢行したが、その費用の確保については、当マンションの理事会はちょっとした歴史を持つ。3代目の理事長を務める近藤さんは語る。

「実は、竣工当初から、10年後、20年後の大規模修繕の費用が足りないだろうということが危惧されていまして、そのことを心配していた初代の理事長が、毎年、管理費を値上げしたことがあるんです。必要な措置ではあったんですが、いかんせん居住者のコンセンサスが取れていなかったことから猛反発が起きました。ただ、こうしたことがあったことで、いずれ資金不足になるだろうということはすべての居住者に周知されましたので、影響は大きかったと思います」

将来の資金不足を防ぐために

このような経緯から、理事会では、資金を確保するために、さまざまな工夫を重ねることとなった。それまで業者に発注していた敷地内の竹薮の刈り取りを、年に2回自分たちで行うといった、地道な支出削減の工夫がまずそれにあたる。加えて理事会は、この数年の間に、大きな決断をふたつほどした。ひとつは、「電力の一括契約の導入」。もうひとつは、「携帯通信基地局の設置」だ。
「電力の一括契約というのは、オフィスビルなどでよく採用されているものですが、各戸が個別に電力会社と契約するのではなく、マンション全体として一括でサービス提供会社(オリックス電力株式会社)と契約するというものです。共用部分について月額25%近く削減することができると聞いて導入を検討しはじめました。最初は、事故や災害時に安定的な供給が可能なのかといった部分で不安視する声もありましたし、工事にかかるコストなどについてもわからないところがありましたが、業者の方を呼んで説明会を開いて、私たち自身納得できたので導入に踏み切りました」

コスト削減とコミュニケーションを図る
"みんなで草取り"

工事は60人がかりで受変電設備や全戸のブレーカーを取り替えるといったかなり大規模なものだったが、大きな混乱はなく、準備を含め、2日間で終了した。
「携帯基地局の設置というのは、要は電波を中継するためのアンテナを設置して、その『家賃』を通信会社さんからいただくというもので、月々管理組合に収入があるのは有難いのですが、ここでもやはり電磁波の問題、コスト面、設置場所の強度の問題などについて詳細に説明を受けました。結果、アンテナは屋上に設置しましたが、基地自体は駐車場の一角に置くことで解決しました。いざ設置してみると、思ったよりも大きい設備で、ちょっとびっくりしましたね。工事もクレーン車を使った大掛かりなものでした。でも、今のところなんら問題は起こっていません」
こうした大きな決断をするにあたって欠かせないのは、居住者全員のコンセンサスをきちんと得ることだ、と副理事長の加藤さんと吉田さんは語る。マンション居住者間のコミュニケーションも、合意形成を図っていくうえでは欠かすことができない。当マンションでは、毎年「夏祭り」を開催し、敷地内の竹薮でとれた竹を使った「流しそうめん」が好評を博しているというし、子どもたちのクリスマスの催しや、コスト削減の一環としてはじめた竹薮の「草取り」も、コミュニケーションの円滑化とコスト意識の浸透というふたつの面で役に立っているという。

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