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情報誌「くらしと」取材レポート

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情報誌「くらしと」に掲載されている「トリクムクミアイ~トナリの管理組合の選択と決断~」の記事をご紹介!

2013年12月号

震災復旧工事と大規模修繕、
労をねぎらい合った35年目の管理組合。

エントランスはデザインを一新。入口も自動ドアに変えられ、築35年とは思えないモダンな印象に。明るく広々とした空間に彩を添える壁面のオブジェは、建設当初から飾られているもの。新たな空間に生まれ変わっても、あえて残すことを選択した。

修繕済みの共用廊下。壁面に大きな亀裂が入り、鉄骨がむき出しになるほど大きな被害を被ったが、ドアも取り替えられ、今では破損の名残は皆無だ。

老朽化が進んでいたバルコニーの手すりは全戸一斉に取り替えた。これまでは黒い手すりだったが、今回の修繕でシルバーに変更し外観が明るい印象となった。バラバラだったBSアンテナの取り付け位置も統一させ、美観の向上にもつながった。

築35年の風格を備えたライオンズマンション大和。

ライオンズマンション大和管理組合/宮城県仙台市

東日本大震災から約2年半。

全壊と判定された仙台市若林区の『ライオンズマンション大和』が35周年記念パーティーを開催した。理事会発案のこのパーティーは築35年だけでなく、第2回大規模修繕工事および震災復旧工事完了の祝宴でもあり慰労会でもあった。

震災が起きたのは、大規模修繕に向けて準備を進めている最中だった。そのため理事会は、すぐに修理が必要な箇所以外は、後に控えている大規模修繕と合わせて修復することを選択した。
「急を要したのは鉄骨の非常階段です。躯体に打ち付けていたボルトが外れてグラグラする危険な状態。すぐに修理が必要でした。付近は工事が終わるまで通行止めになり、そのエリア内の保育園と駐車場には費用をお支払いしてしばらくの間、移転してもらわなければなりませんでした。みなさん、とても協力的でありがたかったですね」
震災復旧委員を務め現監事でもある佐々木さんは、震災後の対応に携わった一人だった。非常階段の他にも、共用廊下の壁に大きな亀裂が入り玄関扉が開かないといった被害や、給水設備が水漏れして水道が使えないといった日常生活に支障をきたす被害があり、それらには早急な対処が必要だった。
「その時点では修繕積立金が十分にあり、その金額も頭に入っていたため、すぐに応急工事に着手できました。緊急時にすぐに動かせるお金があったのは幸いでした。おかげで4月末には工事は完了し、保育園や駐車場も元の場所で再開できたんです」(佐々木さん)

当初から、大規模修繕の費用は修繕積立金だけでは足りないため借入を予定していた。しかし震災被害の復旧にかかる費用が増えてしまい、借入可能な融資額だけでは資金が不足するという事態に。地震保険に入っていなかったこともあり、修繕を急ぐことを第一に考えた理事会は、居住者から一時徴収金として一戸あたり約135万円を集める決断をした。その任にあたったのは、大規模修繕と震災復旧工事が行われた2年間に渡って理事長を務めた木村さんだった。
「それぞれが専有部に被害を受けているなかでこの金額ですから、全く問題なしとはいきません。納得してもらうために説明会は2回開きましたね。その甲斐あって、時間はかかりましたが、みなさんに協力していただけました」 居住者が支援金や義援金を受給できたことも大きな助けとなった。
「り災証明書の取得や受給の申請方法をまとめ、全戸に紙面で配布しました。こういった情報は知らないままだと利用できず、支援制度も無駄になってしまいますからね」(木村さん)

想定外の収入となったのが、市が一定金額まで住宅の工事代を負担してくれる応急修理制度だった。そもそも共用部に適用されるか分からなかったこともあり予算に組み込んでいなかったが、後日、使用できることが判明。
「専有部の修理で使わなかった金額を共用部の修繕に提供してもらうことで、追加の工事が行えました。居住者のみなさんの協力のおかげです」(木村さん)
資金が集まったことにより、同年10月から始まった震災復旧工事および第2回大規模修繕工事では、応急工事でしのいでいた給水設備を直結増圧方式に一新、外壁の修復や玄関扉の交換といった必須の工事に加え、バルコニーの手すりの取替やエントランスの全面改装など、資産価値の向上につながる工事も行うことができた。

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