フキコ: うん、分かった。じゃあ気を付けてね。 |
お父さん、熱があるから会社早退して、医者に行ってたんだって。 もう声がガラガラで、別人みたいだったよー。 |
エイジ: うーん…… |
どうしたの、お兄ちゃん。 |
その相手、本当にお父さんだったのか……? |
もー、またそれー? 電話に「お父さん」って表示されてたから大丈夫! 番号表示サービスに加入してるからね! |
じゃあ表示がなかったら? |
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ところがそうでもないんだよ。 |
なんなのよ、もー! |
この前、電話の相手を疑わないっていう話をしただろ? |
でも声が違ってたらおかしいと思うんじゃない? |
そこで犯人は「風邪を引いて」とか、声が違うことについて言い訳をする。 そうすると、「ああやっぱりね、自分が思った通りの相手に間違いない」って、 確認できたことで安心しちゃうんだ。 |
否定するどころか、ますます信じちゃうじゃない! |
そこが狙いなんだよ。 「風邪を引いた」、「のどが腫れた」、「首にしこりができた」というのは、オレオレ詐欺ではよく使われる口実なんだ。 |
じゃあこれを覚えておいて、この言葉が出てきたらウソだと思えばいいんだね! |
そう簡単にいけばいいんだけど、さすがにそれだけでは決めつけられないからなぁ。 頭の隅で警戒しておいて、お金の話が出たらすぐ通報できるように、心の準備をしておくといいかもね。 |
お父さん: ただいま~。 うー、ゴホゴホ! |
あっ、お父さん! お帰りなさい! 大丈夫だよ、お父さん。 声が違っても、今は顔を見て本物だって分かるから、安心してお金の話をしてもいいんだよ。 |
お、お金の話? 一体なんのことだい? |
●第12回「まさか」を「もしかしたら」に | ●第11回「焦っていると気づかない!」 | ●第10回「思い込みは会話の初めから」 |
●第9回「年寄り扱いするな!」 | ●第8回「私がなんとかしなくっちゃ!」 | ●第7回「お安くします!?」 |
●第6回「人生最大のピンチ!」 | ●第5回「第三者、現る!」 | ●第4回「知らない番号」 |
●第3回「声が違っていても・・・・・・」 | ●第2回「電話の相手は誰?」 | ●第1回「解説していくよ!」 |